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2025.2.14-16に東京国際フォーラムで開催された内科学アカデミー(JCVIM)で講師を務めさせていただきました。

昨年は「抗真菌薬の使い方」というテーマだったのですが、今年いただいたテーマは「真菌症の診断」。私はことあるごとに真菌症の診断には鏡検が大事ですとお伝えしているのですが、今回もサブタイトルに-直接鏡検の重要性-と銘打った講義をさせていただきました。

真菌は環境中にも、動物の体の中にも、普遍的に存在しています。このため非無菌検体から培養された真菌は、コンタミネーションやコロナイゼーションの可能性もあり、その病原性を判断するのは簡単なことではありません。病理組織学的検査も合わせて行うのが理想ですが、なかなか難しいことも多いと思います。こんな中、大きな力となってくれるのが鏡検です。病変部での菌の増殖や貪食像を確認できれば、病原性の証明に一歩近づきます。

培養検査を行っても、この病原性の証明ができなければ、検査の結果を生かすことができません。せっかくの検査を無駄にしないためにも、検体をサンプリングして検査に出す前に、顕微鏡を覗くひと手間を加えていただければと思っています。

 

写真:食欲不振と嘔吐の症状を呈したオカメインコのそのう液の直接鏡検(菜の花動物病院 今西菜穂子先生ご提供)
そのう液の中に増殖したCandida albicansの酵母と仮性菌糸が認められます。C. albicansは鳥類でも消化管内の常在菌なので、培養されること自体は異常ではありません。しかし、鏡検によりそのう液内で過剰な増殖状態があることが確認され、検査で培養されたC. albicansに対して治療の必要があると判断することができました。

 

 

 

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