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新しい抗真菌薬が2020年に登場しました。

アゾール系のポサコナゾール(ノクサフィル®/MSD株式会社)です。イトラコナゾールの合成誘導体ですが、従来のアゾール系薬より副作用や相互作用が少なく、抗真菌スペクトラムが広いのが特徴です。海外では10年以上前から使用されていて、実績がある薬です。

人での効果・効能としては

・造血幹細胞移植患者又は好中球減少が予測される血液悪性腫瘍患者における深在性真菌症の予防

・下記の真菌症の治療
 フサリウム症、ムーコル症、コクシジオイデス症、クロモブラストミコーシス、菌腫

が挙げられています。

副作用が少ないという利点を生かし、血液悪性腫瘍患者で起こるカンジダ血症などの深在性真菌症の予防的投与としての適応があります。

また、カンジダやアスペルギルスに加え、従来の抗真菌薬が効きずらかったムーコルやフサリウムにも有効です。皮膚の深部の真菌感染症にも効果が認められています。

動物での使用実績はまだ少ないですが、論文などでの報告を見る限り、より安全で、より有効な抗真菌として期待できます。剤型も錠剤(100mg)と静脈注射薬(300mg)を選ぶことができるのも大きなメリットです。

欠点は1錠 3109.10円(体重5kgの犬で約4日分)という価格の高さです。このためファーストチョイスになるケースはあまりないと思いますが、難しい状況になったときの選択肢が増えたのは喜ばしいことだと思います。

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