検査案内
MycoLaboの真菌検査の総合案内はこちら。
検査の詳細をみる培養を行わずに検体中の真菌の遺伝子を直接検出・同定します。
培養が難しい菌種や、菌が死滅している場合、抗真菌薬をすでに使用している場合などに有用です。
培養を行わずに検体中の真菌の遺伝子を直接検出・同定します。
送付された検体から培養を行わずに直接DNAを抽出し、真菌を広く検出するプライマーを使用してPCRを行い、真菌の存在をまず確認します。
PCRでバンドが認められた場合、シーケンス(DNA塩基配列の解析)に進み、菌名を同定します。PCRでバンドが認められなかった場合はその時点で検査は終了し、陰性と報告します。
Direct-Fungiのデメリットとしては、検体中に複数の真菌が含まれていると解析ができません。宿主細胞の混入によりPCRが阻害されることも多く、純培養したコロニーから遺伝子同定するよりも同定成功率は低くなります。またDirect-Fungi単体では薬剤感受性を調べることができません。
培養から得られる情報の方が多く正確なため、真菌同定のゴールデンスタンダードはあくまで培養に基づく方法です。検体に培養できる可能性がある場合はまず培養を試みるべきですが、種々の理由により培養できないときに、Direct-Fungiが有用なケースがあります。状況に応じてご活用下さい。
同定された菌名を、原則として属(genas)種(species)で報告します(例:Candida albicans )。一部の真菌は属レベルの報告になることもあります(例:Candida spp.)。
PCRでバンドが認められなかった場合は陰性と報告します。
以下を参照に検体種に応じた方法で、できる限り無菌的に採取してください。宿主細胞の混じり混みが多くなると検出率が下がりますので、なるべく病変部のみを送るようにしてください。検体採取後に常温のまま時間が経過するとDNAの分解が進みますので、なるべく早く冷凍するようにしてください。
ホルマリン固定パラフィン包埋標本は受け付けておりません。
実質臓器(脾臓、肝臓、腎臓、肺、気管、脳、筋肉、皮膚):真菌が存在すると考えられる部位を採材し、滅菌容器に入れる。必要量は100mg(約7mm角)です。
体液:血液(EDTA処理した全血1~2ml。ヘパリン不可)、尿(2ml。膀胱穿刺による採取が望ましい)、脳脊髄液(500μL以上)、腹水または胸水(2ml)をそのまま滅菌容器に入れる。
気管支洗浄液:回収した気管支洗浄液2mlをそのまま滅菌容器に入れる。
スワブ:滅菌綿棒で病変部(目や皮膚など)を擦り、触れないようにして先端のみ切断し、滅菌容器に入れる。
毛、痂疲:採取する部位をアルコール消毒後、滅菌鉗子を使用して採取し、そのまま滅菌容器に入れる。
輸送容器は、検体量に応じて無菌のエッペンチューブやスピッツ管などをご使用ください。