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先日行われた第67回日本医真菌学会総会・学術集会において、沖縄美ら海水族館で飼育されているユメゴンドウ(Feresa attenuataの肺アスペルギルス症の発表が行われました。弊社は帝京大学と連携して同定と学術的なサポートをさせていただきました。

ユメゴンドウのアスペルギルス肺炎症例について
○中島愛理1、植田 啓一1、大村 美紀2,3、槇村 浩一3、鐘ヶ江 光4、佐野 文子5
1沖縄美ら島財団附属動物病院、2株式会社 MycoLabo、3帝京大学医真菌研究センター、4鹿児島大学大学院連合農学研究科、5元 琉球大学 農学部

ユメゴンドウは小さいシャチとも言われる見た目で、生活史があまり知られておらず、国内で飼育されているのは沖縄美ら海水族館の1個体のみという珍しい種です。水族館で飼育される鯨類には肺真菌症がしばしば発生しますが、本個体もCT(!)により肺にfungus ballが発見されました。呼気から培養されたコロニーをAspergillus tubingensisと同定しました。

肺アスペルギルス症の原因菌として最も多くみられるのはA. fumigatusですが、日本国内ではA. nigerも比較的多いとされています。今回検出されたA. tubingensisA. nigerと見た目はよく似ていますが、遺伝子検査によってA. tubingensisと同定されました。A. fumigatusA.nigerにはこのようなそっくりさん(隠蔽種)がそれぞれいくつか存在しますが、隠蔽種は見た目は似ていても薬剤感受性が異なることがあり、注意が必要です。

本個体はボリコナゾール、ミカファンギン、ポサコナゾールで治療され、CTにて肺病変の縮小が認められています。これだけ大きな水中に生きる動物を診断・治療するのは本当に大変なことだと思います(抗真菌薬の費用はいったいどのくらい…?!)。関係者の皆様のご尽力にはただリスペクトです。

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